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2006/04/11

「世界の中心で愛を叫ぶ」を見た(今更)

 まったく以て今更、なんだけど、「世界の中心で愛を叫ぶ」をようやく見た。基本的に天の邪鬼なボクは、あまり流行りモノには興味がない。ので、どんなに良いよと奨められようとも流行りモノであれば食せず、、、ということはままある。この映画もそうだった。原作然り、ドラマ然り、映画然り。しかもそこそこ好きなSF小説『世界の中心で愛を叫ぶ獣』のパクリじゃん?という思いがあったので、ますます遠ざかってしまった……。

 たまたま休みの日、お昼ご飯を食べながらチャンネルを選んでいると、「世界の中心で愛を叫ぶ」をやっている。なら、とりあえず試しに見てみるか。

 まずはファーストインプレッション。あれだけヒットするのは解るような気がする。確かに感動させられる、それも半ば強引に。しかもボクはまさにこの主人公たちと同じ世代。1969年4月〜1970年3月に生まれた。まったく同じ時を生きている。そういう意味ではノスタルジックでもあった。映画の冒頭に流れる佐野元春のSome dayなんか最高だ。今でも口ずさめば、その日のロケーションが甦ってくるくらいに鮮明に印象が残っている。

 でも自分自身と同じ時代の映画にも関わらずなぜか現実の自分自身に置き換えられない。自己を投影できないから、感動もそこそこなのだ。感動はしたけれど、人に奨められるか?といえば、それほどでもないな、という感じ。最後のオーストラリアのシーンなんてなくても良い。あのシーンのせいで、ボクにとってはますます現実感が喪失されていく。それは彼らと同じ時代に生きていたとしても、環境が違うからかも知れない。ボクが瀬戸内の小さな漁村で育っていないから?それとも高校時代はサッカーばかりやっていたから?たぶんそんなことじゃないんだと思う。ボク自身の感受性の問題かも知れない……。

 あとはこの映画のディテールの問題も絶対的にあると思う。もう少し86年〜87年という時代背景にもこだわって欲しかった気はする。それは時代劇なんかで言うところの、いわゆる時代考証という部分。劇中の車なんかは結構古いものを使っていたように思うけど、ふつうに背景に走っている車は結構新しかったように思う。それと確実にボクの専門分野でおかしいと思ったのがモーターボートだ。

 主人公たちが島に行くシーンがあるのだけれど、そこで使われているボート。これはヤマハSRV20というボートで、最初のモデルは確か1995年に発売されたはず。映画で使われているボートは、カラーリングとエンジンの型式から、初期型ではなく、おそらく1997〜98年頃のモデルかな?しかもこのボートのおかしいところは、トウイングタワーが付いていること。これはたぶん自作のアルミ製トウイングタワー(ヤマハあるいは関連会社の製品ではなさそう)。トウイングタワーの用途はウェイクボードなどの引っ張りモノのスポーツだけれど、ウェイクボード自体、80年代半ばに日本にはまだ入っていないのでは?(というかアメリカにもまだ無い?)。水上スキー用のトウイングポール(棒)はあってもタワータイプは無かったと思う。

 80年代半ばのボートであれば、まだ現役の中古ボートでいくらでもあったはず。エンドロールでボート関係の協力クレジットを探したけど、見つけられなかった。おそらくたまたまレンタルボートか何かで借りてきたボートなんだろう。あれでは80年代半ばを実感できない。ボクにとってのノスタルジーには水を差される思いだ。……んな、ことに気づいて、なおかつこだわる人は極めて少ないとは思うけど……。

 と、これだけ、あ〜でもない、こ〜でもないと書かされてしまうのも、この映画のすごいところかも知れない(笑)。

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