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2011/10/29

縦書きの伝統と矜持……

縦書きと横書きの話を書いていて、いろいろ調べていた時に、wikiの「縦書きと横書き」という項目を覗いてみた。

そこには「日本語本来の記法である伝統と矜持と共に、」という一文があった。おーい、確かに縦書きは日本語本来の記法であることに間違いないだろうが、そこに「伝統と矜持」、特に後者を感じることはどうなんだろう? 言ってしまえば、「本来」といえども日本語の記法は、中国語(漢語)の影響を受けたからこそ縦書きになった訳だからだ。

横書きは西洋文化の模倣だが、縦書きも中国の真似事だったんだから「矜持」(=自分の能力を優れたものとして誇る気持ち)はちょっと……。優れたものというのであれば、縦書きでも横書きでも、どちらでも書けることに矜持を持つべきだ。それは中国語や朝鮮語も同じだけれども。ただいつも思うのは、日本は模倣の上手い文化だということ。古くは中国、近代以降はヨーロッパ、戦後はアメリカというように模倣の中から独自性を見出してきたと思う。矜持を持つべきはそっちの方かな?

で、思い出したのが元号(和暦)。これに伝統と矜持を持ち出す人が未だに多いけど、正直、最近良くやってしまう質問が「今年って何年だっけ?」ってやつ。西暦ではなんとか覚えているが、平成になってからはさっぱり……。

以前、元号は日本の文化だと言われたことがあるが、それ自体は認める。でもね、これも所詮は中国のぱくりだ。慶応以前はちょくちょく変わってたからもっとややこしかったに違いない。実際のところ、学生時代に歴史の勉強をしていて西暦と和暦の換算が苦痛だった。当時はインターネットなんてなくて、常に吉川弘文館の歴史手帳を片手にチェックしてたから……。明治、大正、昭和、平成と一世一元の制になって少しは分かりやすくなったけれども、この一世一元の制だって、明治維新からの「伝統」。そもそも一世一元の制だって明の洪武帝の頃からの「伝統」。

ことさらに日本独自だの伝統だの文化だの言われて、揚げ句の果てにそこに矜持を持ち出されても……。お願いだから西暦に統一してくれ、特にお役所!

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