2003年2月14日
ボク「何でこんな日に取材なんだよ」
男性カメラマンO「日程決めたのはおまえだろ!」
ボク「よりによって何だってバレンタインデーに君といっしょに一日過ごさなきゃならんの?」
男性カメラマンO「そのセリフそのままノシをつけて返してやるよ」
この日、2003年2月14日は、世の中はバレンタインデーで浮かれていた(と思う)。早朝、わが家の前に一台のテラノが止まった。そのクルマはボクと同い年のカメラマンの乗用車だ。これからボクを乗せ市川にあるマリーナへと向かう。のっけからそのクルマの中は険悪な雰囲気であった。が、互いに一応は妻帯者である。そこはバレンタインに浮かれる立場でもあるまい、とすぐに仕事モードになったが……。
京葉道路・市川ICで高速を降り旧江戸川にあるマリーナに向かった。このマリーナでアメリカのトウイング専用ボート「タイガ」の取材があった。タイガというボートにはTAPSというウェイキの形状やサイズをコントロールするシステムがついている。ウェイトを積まなくてもウェイキを大きくできるので結構日本では人気がある。ボート自体の話や取材の話はこのブログでのテーマではない。ボクはこの日も編集スタッフとして同行しただけ、原稿はSOTAROさんが書き、ライダー兼モデルにはよっちゃんことYOSHIKOプロを招いた。前回も書いたけれど、浜名湖ではものすごく後悔した。で、今回は何が何でも滑ってやると思っていた訳である。ちなみにボクが鹿島以外で滑るのはこの時が初めてである。
とにかく寒い。しかも江戸川水系の水はかなり水が冷たい。足をちょっと入れただけでしびれたような痛みが走る。ドライスーツがあればいいんだけど……ウェットスーツを借りて2003年初めてのウェイクに挑戦である。ボードはSOTAROさんのモノをお借りした。ハラに食い込むきついウェットとライフジャケットのせいでボードを履くだけで一苦労。ふー。でもおかげで良いウォーミングアップになる?
取り敢えず板と足を水面に。ドライバーの古川裕一プロ(彼も確かボクと同い年、だけど20年近いウェイク歴のお方)に「はいりま〜〜す」と声を掛け、ドボン。「ウ、、ギャ〜〜……」最後は声にならない叫びを挙げる。半端な冷たさではない。ふつう外気よりも水中の方が温かいものだが、明らかに水の方が冷たい。まるで氷水の風呂に入っているかのよう。恐るべし江戸川……。は、早く引いてくれ〜〜。ボゥ〜〜ンというエンジン音とともにタイガが加速した。ボクも無事スタートに成功し、水面に立ち上がった。しかし外気も充分寒かった。濡れた身体へと、突き刺すような風がぶつかってくる。トウサイドエッジを立てウェイキの右側へと出て行く。ある程度外にでたところでウェイキを眺める。ヨイナミタッテルネェ〜!。エッジを戻して一瞬フラットになりターン。そのまま一気にヒールサイドエッジにして急加速で波へと突っ込んでいく。何の余念も無く思いっきり加速。バシュッ、バタン。
ワンウェイキエアでいきなりコケた。コケるとあの氷水の洗礼である。手足の先は何もカバーするものが無い状態。痺れるような痛みが走る。結局この後、2回フォール(コケる)して手足の感覚がなくなってしまい、ボートへと這い上がった。身体が痺れているので、ボートの後ろのプラットフォームで転がっていると男性カメラマンOが「江戸川のタマちゃんだ!」と口走りながらバシバシと写真を撮ってくれた(フィルム代もったいないから要らないってば!)。
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